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壁紙クロスは主役にはなれない
カテゴリ:不動産コラム  / 投稿日付:2025/04/24 10:00

部屋の壁紙を左右するものの一つに「壁紙クロス」があります。賃貸物件では
自由に張り替えられなかった壁紙も、マイホームであれば多彩な色柄から選べます。
カタログでとても素敵な色柄を見つけて即決したものの、居室全体に貼ってみたら
大失敗したという経験のある人もいるのではないでしょうか。


・「カタログ」と「実際」では印象がかなり異なる
住宅においてクロスもインテリアの一つです。それを念頭に置いて選びましょう。
例えばソファーやテーブルを同じ色にした場合、ドアを開けた瞬間にその色の印象が強い
空間になりますね。クロスはそれよりもずっと広い面積を占めているので、目立つ色柄を
選ぶと、他のインテリアやカーテンとのバランスが取りづらくなります。かといって、クロスや
カーテン、ソファー、ラグを全てグレーやベージュなどの同系色でまとめてしまうと、とても
地味な印象になってしまいます。

カタログのサンプルは面積が小さいものなので、実際に部屋全体に貼ってみると印象がかなり
異なります。これは「面積効果」といって、明るめの色は面積が大きくなりとより明るく鮮やかに、
暗めの色は暗くくすんで見えるという印象です。

壁紙のベースカラーは「明度が高く、彩度が低め」な色を選ぶことをおすすめします。
ホワイト系やアイボリー系であれば、家具やカーテンにどんな色を選んでも失敗が少ないでしょう。

ホワイトやアイボリーではつまらないという場合、一部だけを印象的なものにする「アクセントクロス」が
おすすめです。リビングやダイニングの一角に使用するだけで、おしゃれな雰囲気になります。
ニッチ収納の色を変えるだけでも印象が変わります。

気になるニオイを脱臭してくれる、湿度が高ければ吸収、乾燥すれば湿気を放出してくれるような
機能をもったアクセントクロスもあるので、用途に合わせて選んでみてください。


・天井の色は「とりあえず」で選ばない
壁紙といえば側面(壁面)ばかり重視しがちですが、じつは天井の色選びも大切です。
天井用のクロスは、とりあえず壁と色をそろえてしまえば良いと考えるひとが多いのでは
ないでしょうか。

部屋全体のバランスを考えると、高いところほど明るい色にすれば自然な印象です。
天井をホワイト系にすると光を反射するので明るく、天井が高く見えて開放感が得られる
という効果があります。

一方で、天井の色に個性を出すと、部屋の印象を大きく変えられるのです。壁紙クロスの色にも
よりますが、非日常的な空間にしたい場合は思い切ってブラックを選んだり、癒しの空間にしたい場合は
グリーンを選んだり、子供部屋はかわいらしいピンクを選んだりするなどの工夫をしてみるのもよいでしょう。

そのような場合は、インテリアやカーテンの色と合わせてトータルコーディネートしましょう。
壁紙や天井の色を主役にして空間を演出することは難しいので、クロスは「背景」として
効果的なものを選んでください。


・部屋の用途に合った壁紙を選ぶ
クロスはおしゃれなもの、機能性があるものほど費用がかかります。家全体を好みで揃えたら、
予算オーバーになってしまうことも、、、、。

クロスには「量産品」と「一般品(1000クラス・1000番台などといわれる)」があり、
量産品の方が安価です。品質にそれほど大きな差はないとされていますが、量産品には消臭や
湿度の調整といった特殊な機能がないことが多いです。価格的には一般品の方が1.5倍ほど、機能によっては
もっと高くなることもあります。

すべてのクロスを同じ色、柄の量産品にすれば、費用は多少抑えられますが、それもちょっとつまらないので
雰囲気や機能などにこだわりたい部分と、そうでない部分を分けて考えるとよいでしょう。

例えば、「各居室は好みの雰囲気にあった一般品にして、クローゼット内や廊下、階段の部分は
量産品で揃える」「各居室に量産品を使用しつつ、一面だけアクセントクロスにする」などの方法があります。

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